第64回 マーク入試って簡単?難しい?

 2学期の期末テストも終わり、同時に中学3年生の内申対策もこれで終了しました。これからは、入試本番に向けて得点力を最大限に引き上げる勉強に一点集中です。

 さて、ご存じの通り、令和5年入試から愛知県公立高校の入試制度が変わり、入試の全ての問題でマークシート方式が導入されました。これまで長年続いてきたA・B日程の2回の筆記検査による公立入試が、一発勝負のマークシート方式に変わったので、「失敗できない」という漠然とした不安を感じている方もいらっしゃることでしょう。

 一方で、マークシートの導入により、記述方式の問題が姿を消し、選択肢問題が増えるので、テストの難易度が下がり、志望校に合格しやすくなったと思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 しかし、実際には令和4年の入試(筆記)と比べて、テストの難易度が数学を除き上がりました。反面、社会を除き各教科の平均点が上がっているのです。これはマークシートになったことで、計算ミスや英語の綴りミスなどのケアレスミスが減少し、「考える力」や「知識の活用力・運用力」などの本来の実力がより反映しやすい入試になったからなのです。つまり、以前より難しくなったテストでも、正答率をこれまで以上に上げることが受験生に求められるのです。

 そこで、志望校合格のためには、基本的な問題を落とさないようにする努力はもちろんのこと、以前にも増して難易度の高い問題でも正答率を上げていく努力を入試当日までし続けることが必要不可欠なのです。

 また、社会は前年度より平均点が下がり、5教科の中で最も低い平均点でした。これは単に知識があるかないかを問うものだけではなく、初めて見る資料や問題などから、「しっかり読んで考える」ことが要求されるようになったからなのです。だから、社会はもちろん、どの教科についても入試に必要な知識を身につけた上で、マークシート特有の新傾向問題への対策が求められるのです。

 さらに、これまでずっと学校の筆記試験に慣れてきた受験生にとって、マークシートには様々な『壁』が立ちはだかります(>_<)

 次回は、その『壁』について考えてみたいと思います(*^_^*)